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下北沢ハカセからのおすすめ

難しい相手を説得する:【ネタバレ】【オススメ映画】ウーマン・トーキング

ネタバレします。見る前にネタバレするのが嫌いな方は、ご覧にならないでください。

  • ストーリー

2010 年、自給自足で生活するキリスト教一派の村で起きた連続レイプ事件。
これまで女性たちはそれを「悪魔の仕業」「作り話」である、と男性たちによって否定されていたが、ある日それが実際に犯罪だったことが明らかになる。タイムリミットは男性たちが街へと出かけている2日間。緊迫感のなか、尊厳を奪われた彼女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う―。

引用元: https://womentalking-movie.jp/

ウーマン・トーキング

引用元: https://womentalking-movie.jp/

  • 感想

「立ち去る」に決まったと、すぐわかります。拍子抜けします。

世間では、「男たちのレイプ犯罪にどう対応するのか」を決める話し合いと言われています。

でも、個人的には、この映画の面白さは、そこにではない。

見終わって、そう思いました。

でも、理由がハッキリわからず、なんなのか?ずっと考えていた。

今日になって、分かりました!!!

この映画は、

 「知らずに抑圧されている人達の物語」

 つまり「自分達の話だ」と気づきました

 

抑圧に気づき、未来に向け、どうするか考え、実際に行動する。

この過程を楽しむ映画です。

 

 そう気づきました。

映画ラストで「女性達全員、静かに誇りに満ちた顔で、村を出て行く」シーンにとても感動します。

 

 「抑圧気づかずに、信じ込まされている」と言うか、「勝手に信じ込んでいること」は、沢山あります。

 例えば、政治の事。選挙で勝たないと変えられないと思っている人が多いが、そんな事はないです。

 単純に力のある政治家に会ってお願いして叶えてもらう方法もあります。

 別の例として、自分は、「左利き」なのですが、世の中の多くは右利きに便利に出来ている。例えば、ipadのボタン配置は、右手でもって操作しやすいように配置されています。

 

この映画で、もう一つ大事ことがあります。

それは、ディベートに頼らず、話し合いにより、合意に至っていることです。

ビジネスの世界でも大事なことです。

理詰めや権力や圧力で説き伏せるのは、その場で従ったとしても、あとで悪い影響がでることが多いと感じます。

 

合意するための基本。個人の思いを経験を、率直に語り合うこと。各参加者の考えを聞くこと、賛同できなくとも、そう言う考え方があることを知ること。

 

 ただ、話し合いの目的が、レイプ被害への対処であること、その対処の1つ、立ち去る事は、教義に反する事にも思える。非常にセンシティブな話し合いです。

 何度も、停滞したり、破綻しそうになったりします。

 この時、3つ有効な手段がありました。

 ① エピソードから教訓を伝える。二頭立て馬車の話が2回語られていました。一つは、馬車を走らせていて、近くのアクシデントにとらわれて道を外れてしまった話。遠くを見て進めば馬車は、道を外れることはなかった。

 ② 激する人がいたら、一通り話させて、落ち着かせる。そして共通の思いがある事を思い出させる。この映画では、讃美歌を歌う。キリスト教という共通の思いがあることを再認識している。

 ③適度に食事時間などで、インターバルタイムを持つ。人間なので、腹が空くと気が立ったりします。緊張感の高い場面で、空気を変えるのにた、すごく有効です。高校の生徒集会で険悪な雰囲気、延長になり、今にも暴動になりそうな場面を経験したことがあります。この時、「昼メシにしませんか?」と発言した人がいて、一気に空気が和みました。また、再会後、やわらかな雰囲気に変わったのが印象的でした。

 

この3点は、特に大事と感じました。

みなさんは、どんな感想を持たれたでしょうか。

また、本記事で、興味を持たれた方、ご覧なってはいかがでしょうか。